昭和30年代。まだ戦争の影響が残る東京。
主人公・六助は小さな出版社に勤めているが、経営不振によりあえなく倒産。
ふてくされているところに同僚だった千鶴子がなにかと世話を焼いてくれ、ふたりはひょんなことから、人を幸せにできるカレー屋を開くことに。そして結ばれていく・・・。
会社がなくなって失意のどん底かと思いきや、なんとかなるさ、という雰囲気なのは時代のせいなのでしょうか。
「人間、不幸なときに幸福のたねを仕込んでいるというからね」と編集長の言葉を思い出し、あくまでも前向きな六助たちに好感が持てました。
新聞小説だったようで、ハラハラドキドキ、ユーモアありテンポの良い話で読みやすかったです。
ああ、カレー食べたいな。
作者の阿川弘之(あがわ・ひろゆき)さんは、阿川佐和子さんのお父さんなんですね。